2024年12月に準備を始め、2025年1月から本格的に取り組んできた物販を、やめることにしました。この記事では、物販で何をしてきたのか、なぜやめたのか、そして9か月で学んだ2つのことをお伝えします。
この記事の要点
- 2024年12月に準備を始め、2025年1月から、コレクター向けの陶磁器とガラス製品を仕入れて販売する物販に取り組みました。
- 9か月の収支はマイナス216万円です。期待した利益が出ず、2025年9月にやめると決めました。
- 学び1:物販は、予想以上にコストがかかる。
- 学び2:物販は、ずっと手離れしない。
- 在庫をすべて売り終えて事業を完全に終えたのは、2026年5月です。最終的な収支は、マイナス約94万円でした(記事の最後に追記しています)。
同じ内容を動画でもお話ししています。
この記録を残すのには、2つの理由があります。1つは、副業や新しいビジネスを探している方に、少しでも役立ててもらいたいからです。もう1つは、物販にはもう手を出さないという自分の意思を、はっきり固めておきたいからです。
目次
物販は2度目の挑戦でした
僕は、放置系ブログ(広告)とオンライン講座に続く、第3の事業として物販に取り組んでいました。
実は、物販に挑戦するのは2度目です。1度目は、人気のありそうな商品を国内で仕入れて売るやり方でしたが、なかなか収益にならず、やめました。苦い経験でしたが、もう一度なんとか攻略したいという思いは、ずっと持っていました。
新しい事業を作るなら、今までとは収入の経路が違うもののほうが、収入全体の安定感が高まると考えました。僕は、売上や利益をどんどん大きくするよりも、長く、安定して利益を出し続けたいと考えるタイプです。そこで、扱う商材を変えて、もう一度物販に挑戦することにしました。
扱ったのは、コレクター向けの陶磁器とガラス製品
扱ったのは、コレクター向けの陶磁器です。ティーカップやコーヒーカップ、お皿、花瓶、大きめの飾り皿(プレート)などのほか、ガラス製品も扱いました。仕入れは国内と海外の両方から行い、販売は日本国内で行いました。
記事の冒頭の写真は、実際に販売してきた商品の一部です。どれもカラフルで、日常ではなかなか目にしないものばかりです。近所のお店に行っても売っていない、希少性のある品物を仕入れて販売していました。
家じゅうが段ボールと梱包材だらけに
本格的に始めたのは、2025年1月ごろです。規模は小さいので、自宅で始めました。

仕事部屋は、あっという間に段ボールと梱包材で埋まりました。しかもこれは、1回仕入れただけの量です。
物販は、とにかく数を売らなければ利益が出ません。数を売るには、段ボールもたくさん必要です。自分だけでは組み立てが追いつかず、子どもにも段ボール作りを手伝ってもらいました。

やめた理由は、期待した利益が出なかったこと
やめたいちばんの理由は、期待した利益が出なかったことです。
目標は、利益で月30万円
始めるときに掲げた目標は、利益で月30万円を安定して出し続けることでした。新しい事業としては、かなり小さな規模です。会社員の毎月の給料くらいの金額だと思います。まずは最低限そこを突破したいと考えていましたが、これがなかなか難しいものでした。
9か月の収支
せっかくなので、9か月の収支をそのまま公開します。売上から支出をすべて引いた、最終的な利益です。
| 月 | 利益 | この月のできごと |
|---|---|---|
| 1か月目(2024年12月) | -24万円 | 準備(講座の受講) |
| 2か月目(2025年1月) | -27万円 | 仕入れが先行 |
| 3か月目(2025年2月) | -82万円 | 仕入れが先行 |
| 4か月目(2025年3月) | -41万円 | 仕入れが先行 |
| 5か月目(2025年4月) | +23万円 | 初めての単月黒字 |
| 6か月目(2025年5月) | -11万円 | 再び赤字 |
| 7か月目(2025年6月) | -62万円 | 再び赤字 |
| 8か月目(2025年7月) | -0.6万円 | 仕入れを止め、売るだけに |
| 9か月目(2025年8月) | +10万円 | 仕入れを止め、売るだけに |
| 合計 | -216万円 | 2025年9月時点 |
※月ごとの数字と合計は、動画でお話しした時点の概算です。正確な数字は、記事の最後の追記をご覧ください。
最初の4か月は、マイナスが積み上がっています。1か月目は物販の講座を受けて準備をした月で、その後は、まず商品を仕入れるところから始まります。仕入れるということは、お金が先に出ていくということです。ここは、ある程度しかたのない部分です。
仕入れと並行して販売も進め、5か月目にようやく単月で23万円の黒字が出ました。ただ、この時点ですでに100万円以上のマイナスが積み上がっていたので、全体ではまだ赤字です。
8か月目と9か月目はマイナスが小さくなり、9か月目は10万円のプラスでした。ただ、このころはもう仕入れを止めていて、売るだけの状態だったため、こうした数字になっています。仕入れを続けていたら、おそらく毎月数十万円のマイナスが出ていたと思います。
続けるか、やめるか
物販を始めるにあたって、資金は500万円ほど用意していました。それでも、マイナスが積み上がっていくのは、気持ちのいいものではありません。いつになったらプラスに転じるのか、先が見えませんでした。
しかも、一度プラスに転じるだけでは足りません。月30万円の利益を、毎月安定して出し続けなければ、事業としては続けられないからです。そこが難しいと感じました。
もう少し続ければ、利益がなんとか出るくらいまではいけたかもしれません。ただ、このまま続けてもマイナスが積み上がっていくだろうと考え、やめると決めました。
物販そのものが儲からないわけではありません
誤解のないようにお伝えすると、物販そのものは儲かるビジネスです。会社でも個人でも、物販で利益を上げて生活している人は大勢います。
僕がうまくいかなかったのは、選んだ商材、販売の方法、仕入れのコスト、販売する人としての信用力など、さまざまな要素が重なった結果です。もっと安い仕入れ先を開拓する、もっと人気のある商品を集める、売り方を工夫するなど、打てる手はあったと思います。ただ、そこまで自分の力が及びませんでした。
僕は物販に向いていないと感じ、もう物販には手を出さないと決めました。
9か月、本気で物販に取り組んで学んだこと
ここからが大事な話です。9か月、本気で物販に取り組んで学んだことが、大きく2つあります。副業や、もう1つの収入の柱を探している方の参考になればと思います。
学び1:物販は、予想以上にコストがかかる
正直に言うと、僕は物販を甘く見ていました。収支のシミュレーションもほとんどせずに始めてしまい、実際にやってみると、とにかくお金がかかりました。出ていくタイミングで分けると、次のようになります。
売れる前に出ていくお金
- 仕入れ:物の値段がそもそも上がっていて、仕入れ値も上がり気味です。
- 仕入れの送料:仕入れた商品を手元に届けるときにかかります。
- 関税:海外から仕入れると、仕入れ額のおよそ10%がかかります。始める前は、まったく意識していませんでした。
売れるたびに出ていくお金
- 発送の送料:売れた商品を届けるときにかかります。仕入れのときと合わせて、1つの商品に最低2回、送料がかかることになります。
- プラットフォーム利用料:メルカリやヤフオク、楽天のような大手のプラットフォームで販売すると、売上のおよそ10〜20%が手数料になります。1万円の商品を売っても、1,000〜2,000円は手数料です。
続けるために出ていくお金
- 保管料:僕は基本的に自宅で行い、なるべくかけないようにしていましたが、一時的に倉庫へ荷物を預けることもありました。
- 広告費:広告をかけないと、なかなか商品は売れません。
- ツール利用料
- 業務委託費:一人では回らないため、外部のワーカーさん4名ほどに仕事をお願いしました。
プラットフォームの手数料は高いと感じましたが、自分でネットショップを立ち上げても、そこには誰もいません。結局、広告をかけ続けることになります。自分で集客するのは難しく、人がたくさん集まるプラットフォームに出品するしかない。ここも物販の難しいところです。
「なんとか利益は出るだろう」くらいに考えていましたが、とんでもない話でした。特に最初は、売れなくても仕入れのお金がどんどん出ていきます。物販に取り組むなら、お金の流れを最初からしっかりシミュレーションしておくことが欠かせません。
学び2:物販は、ずっと手離れしない
物販は、1個売って1,000円の利益が出るなら、1万円の利益を出すには10個売る、という考え方です。10個売るなら、作業も10回必要です。売る数と作業の量が連動しているので、仕事そのものが作業的で、数をこなさなければなりません。
商品を仕入れてから届けるまでには、次の作業があります。
- 開封と検品:壊れていないか、ひびが入っていないかを確かめる
- 撮影
- 画像の編集:明るくするなど、見栄えを整える(これは必須です)
- 出品
- 売れたら発送
- 請求書を作り、PDFにしてメールで送る(求められたとき)
- 問い合わせへの対応
僕はかなり力を入れていたので、会社員のころよりも長く、1日10時間ほど働いていました。それでも一人では回りません。梱包だけでも、一人でこなせるのは数十箱が限界です。そこで、外部のワーカーさんに仕事をお願いする形に移していきました。
お願いすると、開封や検品をしなくてよくなるので、自分の手は楽になります。ただ、今度はワーカーさんとの契約、報酬の取りまとめと支払い、マニュアル作り、細かな手続きなど、新しい仕事が生まれます。外部にお願いしても、仕事から完全に手が離れることはありませんでした。
旅行に行くときも大変です。たとえば1週間北海道に行くなら、しばらく発送できないので、出品をいったん取り下げる作業が必要です。この手離れしない状態は、僕にはずっと負担でした。
物販とブログの違い:コストと手離れ
僕の今の収入の中心は、放置系ブログです。物販をやってみて、ブログとの違いをあらためて感じました。
| 比べること | 物販 | 放置系ブログ |
|---|---|---|
| 毎月のコスト | 仕入れ、送料、手数料、関税、外注費など | 運営費が月1,000円ほど |
| 作業の量 | 売る数だけ作業が増える | 必要な記事を書き終えたら完成 |
| 完成したあと | 完成がなく、作業が続く | ほとんど手をかけずに済む |
どちらが合うかは、好みもあると思います。ただ、長く安定して続けたい、手離れのよい働き方をしたいという僕の考え方とは、物販は合いませんでした。
追記(2026年9月):最終的な収支
物販をやめると決めたのは、2025年9月です。ただ、その時点で在庫がまだかなり残っていました。在庫をすべて売り終えて、物販の事業を完全に終えたのは、2026年5月です。
やめると決めてから事業を終えるまでに、8か月かかりました。やめたいと思っても、在庫がある限り、事業を1つ完全に終わらせるには時間がかかります。
売上・費用・利益
2024年12月から2026年5月まで、物販事業の最終的な収支です。
| 売上 | 2,662,152円 |
| 費用 | 3,597,812円 |
| 利益 | -935,660円 |
※金額は税込です。
在庫を売り切ったことで、赤字は2025年9月時点の約216万円から、約94万円まで小さくなりました。仕入れを止めて在庫を売るだけになった2025年9月から2026年5月までに、およそ124万円の利益が出たためです。
費用の内訳
| 仕入れ(本体、送料、転送費、関税) | 1,861,448円 |
| 物販の講座受講料 | 908,000円 |
| 販売手数料、販売の送料 | 360,837円 |
| 梱包資材、備品 | 248,816円 |
| 業務委託(報酬、発送費、振込手数料など) | 121,858円 |
| ツール | 96,853円 |
| 合計 | 3,597,812円 |
費用のおよそ4分の1は、物販の講座受講料でした。これを除くと、事業そのものの収支はほぼプラスマイナスゼロ(-27,660円)です。
数字を振り返って
最終的な赤字は小さくなりましたが、やめた判断は変わりません。単月で利益が30万円を超えたのは、仕入れを止めて在庫を売るだけになった後の1か月だけで、目標だった「利益で月30万円を安定して出し続ける」ことはできませんでした。また、この費用には、1日10時間ほど働いた自分の作業時間は含まれていません。
物販以外の道を探している方へ
物販は、副業としてはもっともベーシックなものの1つだと思いますし、本業として取り組んでいる方もいます。一方で、僕のように思うような結果が出ず、困っている方もいると思います。
物販を検討した、あるいはやってみたけれど、別の働き方や収入の形を探している。そんな方には、放置系ブログという選択肢も知っていただけたらうれしいです。
放置系ブログとは、手離れと収入を両立させるブログ運営手法です。10年後もなくならない人の疑問や悩みをテーマに選び、必要な記事を書き終えたらブログは完成です。完成後はほとんど手をかけなくても検索から読まれ続け、掲載したインターネット広告から収入につなげていきます。
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